国別の特性を読み解く4つのポイント

小売業の基本はお客さまを知ることです。
インバウンドに取り組む基礎として「国別の特性」は必ず押さえるべきです。

なぜなら、国別の特性を知れば知るほど、外国人観光客と全く違うことを感じ、インバウンドの奥深さを知ることになるからです。

外国人観光客の国別の特性を知ろうとするときは歴史・文化・伝統・風土といった国土レベルから、国の特徴、宗教や風習、そして趣味・嗜好という順番で「大きな範囲をスタートに、個人のレベルと徐々に範囲を絞っていく」。

次の4つのステップで進めてみましょう。

ステップ1:国の歴史、文化、伝統風土を知ります

訪問外国人観光客を尊重し、理解したいと思うのであれば、それぞれの国の最低限の歴史や文化、伝統、気候風土は知っておきたいです。

この情報はWikipediaあるいは、各国の観光客向けWebサイトを見ることでも知ることができます。
どんな気候の国から、どのような生活をしているゲストが来店しているのかを知ることで、お薦めする商品を見極めることができます。
また、今売れている商品が売れる理由も見つかるかもしれません。

例えば、ネパールからのゲストに「ブッダの誕生地、世界一のエベレストで有名なネパールですね!」と「素晴らしい国からようこそ!」と歓迎と敬意を伝えることができれば、それは最高の接客のスタートになり得るはずです。
東南アジアからのゲストには、雪や氷は初めて見る世界だし、反対に寒い北国からのゲストにはビーチでのリゾート観光が好評です。
南半球からのゲストには、季節の反転を生かした避暑や避寒ニーズも高いです。

ステップ2:催事記、カレンダーを知ります

多くの国民が休暇に入るシーズンには航空券や宿泊費などの相場は上がり、旅行費用はかさむ上に、渋滞に悩まされたり、交通機関の席の確保が難しい場合も少なくありません。
例えば、日本では年末年始とお盆に風習からくる休暇シーズンがある他、祝日の並びによって、5月のゴールデンウイークと、9月のシルバーウィークが旅行シーズンです。

どこの国でも事情は一緒です。
中国からの観光客は1月下旬の春節(中国のお正月)と、10月建国記念日あたりの大型連休を利用しての観光客が多いです。
タイでは学校が2学期制で1学期と2学期の間に休みが一カ月ぐらい入り、そこが旅行シーズンとなります。
また、タイにはソンクランというチャントラカティ(タイの旧暦)の新年があり、政府によって4月13日から15日(仏暦、西暦)が、祝日と決められています。
そのため、4月と10月のタイの観光客が多いシーズンです。
このシーズンには、多数のゲストが来店することは間違いないが、一方で、金銭的、社会的な立場的に比較的余裕のある富裕層はこういったシーズンをあえて避け、休暇シーズン以外のタイミングに海外旅行する人も珍しくありません。

ステップ3:宗教、法律、風習を知ります

宗教、法律、風習は、直接的に訪問ゲストの行動を律するのです。
外国人観光客はそれを絶対に守らなければならず、または必ずそれに従った行いをするということになります。
それだけに、これらのことを理解できなければ、「訪問ゲストが一人も来ない」とか「訪問ゲストを怒らせてしまった」というような状況にも陥ります。

①宗教を知ります

宗教についての理解はとても重要です。
たとえば、訪日のゲストの伸長率が高いのはマレーシアです。
マレーシアは日本と同じアジアとは言っても国の宗教はイスラム教です。

イスラム教には、「許されるもの、行為 ハラール」という教えがあり、豚肉やその他の食品でも加工や調理に関して一定の作法があります。
教えに則していない肉類やアルコールなどの食品や、ノンハラール食品を取り扱っているレストランでは食事をしないのです。

マレーシア人の観光客が訪日旅行の時に、プレイヤーズルーム・サイレントルーム(祈禱所)がない、ムスリム対応したレストランや食品がないことはムスリムを迎える上では、決定的な欠点です。
逆に、ムスリムプレイヤーズルームを備え、ハラール認証を受けたレストランを準備できれば、ムスリムが安心して利用できる施設として、広く紹介されることになるでしょう。

②法律を知ります

2013年10月、中国に旅游法が制定されました。
これは中国で初めての観光に関する法令で、中国人旅行者へのオプションツアー販売や買物の斡旋を旅行業者に禁ずる法律です。
この法律によって旅行会社やお店から紹介料としてのバックリベートを支払ったり、もらったりしてはいけないことになりました。
旅游法によって、中国からの海外ツアーの料金が一斉に値上がりしました。
そして、中国の新しい法律によって中国人観光客の集客チャンスが出てきます。

たとえば、日本はもともとリベートを使って安易に集客することなく、良質な商品とサービスを集客の核に据えていました。
ところが、韓国や台湾ではバックリベートを出していたため、この法律が実行される以前は韓国旅行の方が安かったです。
これによって、日本にチャンスも出てきました。

ステップ4:興味、嗜好を知ります

中国からの外国人観光客は冷えたお弁当や食品惣菜などといった出来合いのものを好まない半面、ラーメンや牛肉に熱狂しています。
ファッションでも赤などの原色を好み、品質にこだわり日本製の商品に信頼を寄せ、詳細な商品説明を好みます。

こういった趣味・嗜好の情報について知識を得ることで、具体的な品揃えや、接客時の販売促進につなげることができます。

まとめ

自分の国の国民だけではなく、外国人観光客にも対応すると、決断すれば、ごく短期間に、言語対応や販売インフラ、品揃え、趣味・嗜好や宗教、歴史、文化への理解など、世界の多様性に対応するためのノウハウを身に付けることができます。

以上の4つのステップを蓄積できれば、海外マーケットでも通用するに違いありません。

引用元:外国人観光客が「笑顔で来店する」(新津研一)

 

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名前:Nguyen Mai Huong (グエン マイ フーン)。ベトナムのタインホア県出身。職業:岡大生文学部
123Serverでインターンシップとして働いています。小学生の時から読むことと書くことが好きで高校時代に国語専門クラスに入りました。自分に挑戦したくて日本に留学しようと決めました。
日本の大学に入学し、色々な分野の知識を学び、その中にマーケティングに興味を持つようになります。
ベトナムか日本かを問わず、世界の国々の共通点を見つけて観光ビジネスをより発展させるという目標に向かって記事を書き始めます。

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