Webサイトを多言語化しましょう

目次

インバウンドの基本はウェブサイトも接客も多言語化

グローバル化の時代になって、国内だけでなく、海外に旅行する人も増えてきます。世界旅行観光協議会(WTTC:World Travel and Tourism Council)の調査によれば、世界で一日300万人以上にのぼり、2016年には国際観光客到着数は12億人となります。2030年には18憶人の外国人観光客に達すると考えられます。インバウンド観光の成長に伴う変化は一つの言語だけでなく、多くの言語が備えられれば、外国人の集客の効果が上がるに間違いありません。

インバウンド対応の集客施策として重要なのが、WEBサイトの多言語化です。

多言語化とは

ソフトウェアの多言語化とは、あるソフトウェアが、複数の、言語文字、文化的慣習を混在させて扱うことができるようにすることです。しばしば、m17n と表記されます。これは、多言語化を意味する英語の multilingualization の最初の m と 最後の n のあいだが17文字であることに由来しています。国際化(internationalization)とは相互に補完しあう直交概念です。

参考元:

多言語化とは

サイト多言語化ツールを選ぶ時のポイント

見えやすい場所に言語選択リンクを置く

時々ページの一番下に言語オプションリンクを設置しているサイトを見かけますが、実際にその機能に気づける人は少ないでしょう。なるべくすぐに目につくような、例えばメインメニュー内や記事タイトルの直下等に置くといいと思います。

実際にWebサイトを制作する際、必ず行って欲しいのが、全てのページに別の言語ページへのリンクを貼るということ。「このページを日本語で読む」「Read this page in English」などのリンクを記事タイトル下など、目につく場所に設置しましょう。せっかくそのページにきてもらい、別言語も用意しているのに、読んでもらえなければ意味がないですよね。

国旗アイコンは使うべき?

言語選択メニューにて、国旗アイコンを表示しているサイトを見かけます。しかし、国旗はあくまで国の象徴。言語ではありません。日本では日本語しか公用語がないのでいいかもしれませんが、カナダでは英語とフランス語が公用語です。他にも複数の公用語を制定している国は多くあるでしょう。また、英語はアメリカ、オーストラリア、イギリスなどなど、複数の国で使われています。従って国旗アイコンを言語の設定に使うのではなく、言語名で表示するほうがいいでしょう。

また、言語名を表示する際は各言語の言葉で言語名を表示する方がより見つけやすくなります。例えば英語がメインのWebサイトにおいて、英語で「Japanese」と書かれるよりも、日本語で「日本語」と書かれたほうがわかりやすいですね。

言語別スタイリング

複数の言語でWebサイトを制作するなら、言語別にCSSを設定する方がいい場面もあります。特にテキスト周りは、使う言語によって文字数も異なり、サイズも微妙に変わってきます。英語ベースで作られたテンプレートやWordPressテーマを使うと、日本語ではごちゃついて見える…という経験をしたことも少なくないはず。同一CSSを利用する場合は幅にゆとりをもち、行間などの調整を行う必要があります。

一部のCSSを切り替える場合は、:lang(言語コード) セレクターで指定できます。以下のサンプルでは、htmlタグの lang 属性が日本語(ja)の場合は文字を青に、英語(en-US)の場合はオレンジに変更します。デモ画面の「Edit on CODEPEN」をクリックして編集してください。

本当の意味でのローカライズを

「ローカライズ」とは、異なる地域ごとにWebサイトを最適化することです。ありがちな失敗なのですが、言葉を翻訳しただけでは正しくローカライズされているとは言えません。例えば日付の表記。日本では「2015年12月10日」と書くのが普通ですが、北米では「Dec 10, 2015」、イギリスやオーストラリアでは「10 Dec, 2015」と書かれます。時間も「10:00 PM」と書くのか?「22:00」なのか?と、日時を表示するだけでも様々な選択肢があります。最近では世界中に発信しているブログやニュースサイトでは、時差も考慮して「3時間前(3 hours ago)」と表示しているところも増えてきました。

言葉や表記の仕方だけではありません。国によって異なる論理観を持っています。アイコンや画像に含まれているもの、色など、その地域でどのように感じられるかも考慮する必要があります。

ブラウザーの言語設定による自動リダイレクトは避ける

ブラウザーの言語を日本語にしていると、多言語サイトでも日本語のホームが自動的に表示されるサイトがあります。しかし、この設定はSEOの観点で非推奨です。これはGoogleのウェブマスター向け公式ブログでも記述されています。

まとめ

言語だけでなく、デザインやローカライズのポイントもおさえて、世界中の誰が見てもわかりやすいコンテンツを作っていきましょう。

 

 

 

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